解説!富国強兵の明治維新
江戸幕府がほろび、新しく政治を行った新政府(明治政府)は、進んだ外国に負けない、天皇中心の強い国にするため色々な改革を行いました。
この改革やその時代の社会の変化を明治維新と呼び、このページでは明治維新の内容を取り上げています。
このページの歴史年表
時代 | 年代 | 主なことがら |
明 治 時 代 | 1868 | 五箇条の御誓文 |
1869 | 版籍奉還 | |
1871 | 廃藩置県 | |
1872 | 富岡製糸場ができる | |
1872 | 義務教育がはじまる | |
1873 | 徴兵令 | |
1873 | 地租改正 | |
登場人物やキーワード | ||
明治維新 富国強兵 殖産興業 官営工場 学制の発布 四民平等 |
1868年 五箇条の御誓文
薩摩藩や長州藩の武士を中心とする新政府は、1868年に明治天皇の名で五箇条の御誓文を示しました。これは新しい政府の方針を定めたものです。
<五箇条の御誓文はこんな内容!>
1.政治は会議をひらいて、みんなの意見で決めよう。
2.国民はみんな協力して、国を強くしよう。
3.みんなの希望がかなう世の中にしよう。
4.これまでのしきたりにとらわれず、正しいことをしよう。
5.外国からたくさん学び、天皇中心のしっかりした国をつくろう。
1869年 東京が首都となる
1869年 明治天皇は京都から東京にうつり、東京を首都としました。
※江戸は東京と呼び変えられました。
1869年 版籍奉還
1869年、大名や藩主が持っていた土地やそこに住む人々を、朝廷に返させました。これを版籍奉還といいます。
1871年 廃藩置県
それまでの藩を廃止し、全国を府と県に分けました。これを廃藩置県といい、府や県の代表は政府が認めた人がつきました。
四民平等
江戸時代にあった士農工商の身分制度が廃止され、皇族(天皇の一族)以外は全て平等とされました。これを四民平等といいます。
>この結果、だれでも自由に住む場所や職業を決めることができ、苗字を名のることができるようになりました。
>しかし身分のなごりは簡単に消えず、差別や不平等なことがたくさん残りました。
富国強兵・殖産興業
明治政府は、強い欧米の国々に負けない国づくりを目指しました。富国強兵・殖産興業を唱え、強い軍隊を持ち、産業を発展させる政策をとりました。
1872年 官営工場の富岡製糸場ができる
国が、産業の発展に必要な工場を建てました。これを官営工場といいます。
>群馬県の富岡製糸場は1872年に官営工場として完成し、フランス人の技師に指導を受けながら、日本人の女性が働きました。
1872年 「学制」がはじまる
全国に学校を建て、6歳以上の男女すべてに教育を受けさせることになりました。学制といい、義務教育のはじまりです。
※実際には授業料が払えない家が多く、学校へ行けたのは全体の30%程度だったようです。
1873年 徴兵令
20歳以上の全ての男子は、3年間軍隊に入ることが義務となりました。これを徴兵令といいます。
1873年 地租改正
全国を正しく測量し、土地の値段が決められました。そして土地の値段の3%を税金として納めさせる地租改正が行われました。
>それまでの主にお米で税を納める年貢方式から、現金で納める方式に変更されました。
解説!「25.明治時代① 富国強兵の明治維新」おしまい
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